変えてはいけない文化、
変えるべき文化

戸島耕二
株式会社増田医科器械 代表取締役会長兼社長

2023年の新春を迎え、謹んでお喜び申し上げます。
今年は癸卯の年で、これまでの努力が実を結び、勢いよく成長し飛躍する年になるといわれている。そんな中、当社は今年創立95周年を迎える。京都に生まれ医療機器の販売を通じて社会に貢献することを志している。
企業文化は、変えてはいけないものと時代に合わせて変えるべきものがある。当社には「人にやさしい」文化がある。「企業は人」である。当社は利益を社員に還元する。また、若手や女性、現場の最前線の社員など、その時々の努力や成果に対して、随時感謝の意を示す。月並みだが感謝の意を伝える慰労会は頻繁に開催する。また、もし力を十分発揮できていない人がいれば、より力を発揮できるように自然発生的にみんなが適所探しをする。こういう「人にやさしい」文化は持ち続けたい。
変えるべき文化はやや保守的なところである。これまでは医療という安定した業界に甘えてきた。環境変化を予測し、10年、20年後の増田医科器械はどうあるべきかを議論する習慣を根付かせたい。この数年間幹部会でブレーンストーミングの機会を増やした。はじめはぎこちなかったが、活発な議論が展開されている。企業経営はよくダーウィンの進化論に例えられるが、適切な変化を続けていきたい。