素材を通じて
持続可能な未来に貢献

園田修三
福田金属箔粉工業株式会社 代表取締役社長

2022年11月に国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議（COP27）が開催されました。気候変動の悪影響に対して脆弱な途上国を支援する基金の創設が決定されたものの、気候変動に歯止めをかけるための温室効果ガス排出削減については、ロシアによるウクライナ侵攻が引き起こしたエネルギー危機の状況下にあって、具体的な進展は乏しいものとなりました。しかし、温室効果ガス削減が世界の持続可能な発展のための重要な課題であることには変わりなく、EU（欧州連合）では35年にハイブリッド車を含むガソリン車の販売が禁止されることが正式に決定されるなど、世界が脱炭素の方向に進んでいることは間違いありません。
弊社が提供する金属箔・金属粉は、電子機器、機械部品、塗料や触媒など、社会のさまざまな場所で使用されていますが、自動車エンジン用途のものも多く、需要構造の変化への対応が急務です。
そのような中で、弊社は昨年、金属3Dプリンター用粉末のラインアップを拡充し、金属加工技術のさらなる発展に寄与しました。本年は再生資源の利用率を高め、分別しやすさを追求した環境配慮型複合パネルを発売するなど、金属箔・金属粉という素材が持つ無限の可能性を追求しデザインする専門家「メタルスタイリスト」として、今後も持続可能な未来の創造に向け貢献を続けてまいります。