賛同企業代表者 文化人 対談シリーズ
経済面コラム

共に変える、共に創る、未来へ

Let’s change our behavior. And create our future.

- 2023元日 賛同企業代表者メッセージ -

鈴木順也

文化庁移転
真の産業振興を

鈴木順也
NISSHA株式会社 代表取締役社長

今年の春に文化庁が京都に全面移転します。わが国の政府機関の東京一極集中の是正と、地方の創生を旗印に、いよいよ業務を開始することへの注目が高まります。
文化行政は、文化芸術の振興にとどまらず、観光、まちづくり、国際交流、福祉、教育、そして何よりも日本文化の発展による新しい産業を振興することが期待されます。文化庁がいかなる政策効果を京都発で全国や世界に向かって発揮させていくのか、現在はおそらく移転作業に多忙であるためか、私たちには明快な情報が届いていません。
このたびは、京都への移転という語感と相まって、京都の伝統・生活文化に根差した振興という表現が多くの場面で枕詞のように使われます。京都でなくとも、元来、都市に文化産業クラスター(集団)が形成される背景は、クリエーティブな人材や資金が集まり、異質に対して寛容で、多様な知識の組み換えが頻繁に起こるからだと指摘されます。古き良きものの保存を主体とした文化の解釈とは逆の立場に聞こえるかもしれません。
しかし、もとより私たちの文化は社会の変化に伴って進化し、今日まで途絶えず継承されてきたと考えれば、都市が内包する文化の潜在能力を新しい形でダイナミックに発信することは可能と考えられます。文化庁が新たな産業基盤を京都発で世界に向けて創出することを期待します。

NISSHA株式会社

京都市中京区壬生花井町3
Tel.075-811-8111 
https://www.nissha.com