共に変える、共に創る、未来へ
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- 2023元日 賛同企業代表者メッセージ -
「志」を漬ける
土井健資
株式会社土井志ば漬本舗 代表取締役社長
しば漬けは、「平家物語」で知られる高倉帝の皇后・建礼門院徳子が、大原の寂光院にご閑居されていた折に、里人が夏野菜を漬け込み献上したところお喜びになり、「紫葉漬け」と命名されたといわれる歴史ある漬物です。
大原の特産であるシソの葉とともに、ナスやミョウガなどを塩漬けしたものが起源といわれ、八瀬や大原の集落では古くから保存食として食されていました。朝夕の寒暖差がある大原盆地は、良いシソが育つ土地柄で、代々守り育ててきた赤シソは今も大切に受け継がれています。
薄切りしたナスと大原のシソの葉を、塩と混ぜ合わせてたるに入れ、重石を積み重ねて数カ月間、熟成発酵させています。乳酸菌によって醸されるしば漬けの豊かな味わいは、この重石の加減が決めるといっても過言ではなく、職人たちによる熟練された手作業のたまものです。
時代を経ても「相も変わらず」同じ製法で同じ時期に漬け込むことこそが、名物を守り伝える秘訣だと心に刻んで、たるが並んだ熟成庫を日々眺めています。
先人の思いや情熱に感謝して、令和の時代に「ほんもの」を伝えることが私の使命です。
株式会社 土井志ば漬本舗
京都市左京区八瀬花尻町41
Tel.075-744-2311
https://www.doishibazuke.co.jp/