地球に、街に、人に
優しいホテルを目指して

奥村浩二
株式会社京都東急ホテル 専務取締役総支配人

昨年10月より外国人観光客の入国制限など水際対策が緩和されてから、インバウンド（訪日客）も徐々に回復してきました。われわれ観光業に携わる者にとっては久しぶりの明るい話題です。
コロナ禍によりインバウンドが京都から姿を消して約3年が経過しましたが、その間にインバウンドが選ぶ宿泊施設の選択肢が変化してきました。それはわれわれ宿泊施設がどのようにSDGs（持続可能な開発目標）と関わっているかといった点です。具体的には、コロナ前から海外の旅行会社から特にホテルのアメニティーグッズの脱プラスチック化への質問はよくされておりましたが、2年ほど前からは、脱プラスチック化への取り組みがホテル選択条件の中で必須となってきました。
「地球にやさしいホテル・まちにやさしいホテル・ひとにやさしいホテル」東急ホテルズでは、世の中のニーズの変化に対応すべく、この三つのサステナビリティー（持続可能性）の実現に向けて、志を同じくする企業さまと連携を図ってきております。昨年4月より株式会社カネカさまの「カネカ生分解性バイオポリマーGreen Planet」を柄の部分に使用した歯ブラシを導入しています。Green Planetは海水中でも生分解する海洋汚染低減に貢献する素材だそうです。これは一例ですが、今後もサステナブルな社会実現に少しでも貢献していきたいと思っています。本年もどうぞよろしくお願いいたします。