賛同企業代表者 文化人 対談シリーズ
経済面コラム

共に変える、共に創る、未来へ

Let’s change our behavior. And create our future.

- 2023元日 賛同企業代表者メッセージ -

中野博美

コロナが教えてくれたこと

中野博美
京都きづ川病院 理事長

ある奉仕団体が1970年代に社会の目指すべき方向性を提案した。
「Humanity(人間性の尊重)」と「Health(健康)」、「Hunger(飢餓追放)」だ。半世紀ほどの時がたち大きく発展した現在の国際社会と照らし合わせても、改めてうなずけるところがある。
Humanity(人間性の尊重)では、平和の構築、戦争の終結、災害支援などへの長期的対策をすることが求められている。不安定地域では指導者同士の会合や国際社会からの支援体制が重要で、青少年への教育に可能性があると考えられている。
Health(健康)は人類すべての求めだ。感染症、新生物(がんなどの腫瘍)、免疫異常、代謝異常、事故など人体を害するものはさまざまに存在する。中でも新興感染症などの重大疾患の蔓延防止の仕組みが求められる。
Hunger(飢餓追放)に関しては、地球人口が80億を超えた今、世界中の人々が食わんがために、未開の地まで開発し、アフリカ、アジア、南アメリカの奥地などを生産地へと変えている。そのことは未開の地を緩衝地帯として接する隣国同士の紛争への進展や、人類が経験したことのない病原体によるパンデミック(世界的大流行)発生の恐れもあり、グローバル化した国際社会の新しい脅威となっている。他方、先進諸国では食品ロスが問題化しており、適切なグローバルフードサイクルの確立が求められるといえるだろう。

京都きづ川病院

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