賛同企業代表者 文化人 対談シリーズ
経済面コラム

共に変える、共に創る、未来へ

Let’s change our behavior. And create our future.

- 2023元日 賛同企業代表者メッセージ -

志村雅之

食を取り巻く環境の変化

志村雅之
京都鰹節株式会社 代表取締役会長

ここ2年余りコロナ禍で食の環境が大きく様変わりしてまいりました。世界的な食糧不足で日本も深刻な危機に直面しています。とりわけ日本は自給率が低く、食料を輸入に依存しているという問題が横たわっています。要因は世界人口の驚異的な増加、ロシアによるウクライナ侵攻など世界情勢の不安定化による食料品などの大幅な値上がり(インフレ)、また一部の大国が世界の食料を買いあさっているからです。日本も世界中から買い付けを促進するように努めていますが、安全安心を重視するあまり輸入基準が厳しく、穀物検疫機関のハードルが高いので潤沢に確保できないジレンマがあります。今後は国内自給率アップ、また国と民間との協力で農水産業従事者の雇用を増やす国家的戦略が重要になってきます。
いま食料・農業・農村基本法改正が叫ばれています。このような環境下で「命の確保」「健康文化の礎」を支えることを目的に邁進する必要性に迫られています。食料の安定供給は「命の確保」に欠かせないものであり、健康で充実した生活の礎です。この「フードショック」をどう克服し、「食の豊かさ」と「生きる土台」をどう守るかが鍵になってきます。最後には食の安定供給と呼応する購買力アップと所得の底上げが不可欠になるでしょう。さらに農水産業を魅力ある職場にすること、後継者育成、作付面積の拡大と養殖技術の向上、輸入規制緩和などが不可欠だと思います。

京都鰹節株式会社

京都市南区吉祥院石原堂ノ後西町7
Tel.075-671-4124 
http://www.kyoto-katsuo.co.jp/