女性のパフォーマンス
向上を目指して

川村明緒
医療法人仁愛会 川村産婦人科 副院長

新年おめでとうございます。2023年もますます女性の社会進出が望まれますが、経済産業省によると、月経に伴う症状による労働損失は年間4911億円と試算され、その問題は企業にとっても他人事ではありません。
更年期障害の他、月経痛や月経前の情緒不安定などに困っている女性は多く、それは仕事や学業にも影響します。あらゆる年代の女性の悩みをケアする「女性ヘルスケア」の診療では、最近、治療の選択肢も増え、安全に月経をコントロールできるようになってきました。それにより中高生やアスリートにとっては、大切な試験や試合の時にベストパフォーマンスを発揮できる可能性が高まります。また、もう一つのメリットとしては、将来の子宮内膜症の発症を予防し、不妊症や卵巣がんのリスクを下げることがあります。
まずは気軽に相談できるかかりつけの産婦人科医を持つことが大切です。多岐にわたる治療の中から一人一人のライフスタイルに応じた方法を適切に選択するためにも、ぜひ女性ヘルスケア専門医に相談してほしいと思います。
当院は出産を含めて、生涯を通して寄り添えるホームドクターを目指しています。女性の活躍がますます期待される今こそ、「女性ヘルスケア」の啓発に向けて企業とも協力していきたいと思います。