難局に向き合うために
新たな発想生む基盤を

栗和田 榮一
SGホールディングス株式会社 代表取締役会長兼社長

昨年は新型コロナウイルス感染症の影響継続に加えて、エネルギー需給の逼迫やロシアのウクライナ侵攻などに見る地政学リスクの発出など、世界が揺れた1年でした。わが国の経済や社会活動の先行きも一層見通しにくい状況にあると感じています。また、喫緊の課題である気候変動への対応、とりわけ脱炭素についても、エネルギー安全保障と不可分な課題であり各国とも難しい対応を迫られています。
困難な課題に向き合い解決を進めていくには、性別・世代・国籍などはもとより、異なる価値観や資質、経験を持つ人材が社内外を問わずに集い、知恵を出し合える環境づくりが必要だと思います。異なる知識や経験の組み合わせからアイデアの種が生まれ、水をやり育てていく。環境、社会、技術などが目まぐるしく変化する現代社会においては、このように対応していくほかないのでしょう。
経済や産業の血液にも例えられる物流は、調達、製造、流通、消費という経済活動をつなぐ重要な機能です。京都で創業して以来大切にしてきた「飛脚の精神」を原動力に、枠にとらわれない新たな発想で、お客さまの満足と持続可能な社会実現を両立する付加価値を生み出していく。これこそが、これからの私たちの使命ではないかと考えております。本年も何卒よろしくお願いいたします。