未来との約束
- 2026元日 賛同企業代表者メッセージ -

境界
村田大介
村田機械株式会社 代表取締役社長
1984年に社会に出て最初にお世話になった地元の会社では、折に触れて懇親イベントがありました。多忙な中で大変でしたが、振り返れば楽しく意義深い思い出です。ある宴会の「東西対抗歌合戦」という企画で、東軍・西軍を現住所で決めることになりました。関ヶ原で分けると極めてバランスが悪いため、市内を南北に流れる鴨川とその延長線が境界とされました。この分け方は京都だけで、例えば東京などでは全く通用しません。
物事を二分するには境界が要ります。上のような「ご当地もの」も、北山の奥を東西に走る太平洋と日本海の分水嶺のような全国標準も、大地の境は明確です。一方、人間社会において、保守と革新、民主主義と権威主義、貧富老若などを分ける「境界」は、時と場所に連れて移ろい、山河ほど長続きはしません。
中道が細って両極端が太る分断の時代。あえてどちらかを選ばなくてはならない局面が何かと増えて苦労します。さまざまな二極がある中で両者を分けるのは、永遠の真理ではなくしょせんは人の心です。そして、清らかで強い心を育み保ち続けるのは、この上なく難しいことです。それを支えるところに、歴史と文化の真の意味があるのだと私は思います。
橋の上から北を眺めて、この街に生まれたありがたさをかみ締める今日この頃です。
村田機械株式会社
京都市伏見区竹田向代町136
Tel.075-672-8111
https://www.muratec.jp

