経済面コラム
【未来との約束2026】
~京都の未来企業・団体~

常若の心の
継承
田中恆清
石清水八幡宮 宮司
昨年は国家の重儀であります第63回神宮(伊勢神宮)式年遷宮の始まる奉祝の年でありました。遷宮の最初の祭祀(さいし)であります山口祭と木本(このもと)祭が5月2日に神宮にて斎行され、また翌月3日には長野県にて御杣始(みそまはじめ)祭が古式にのっとり、厳粛かつ盛大に斎行されました。
式年遷宮の歴史は古代にまでさかのぼり、平安時代の法令集「延喜式」にも「凡(およ)そ大神宮は二十年に一度、正殿・宝殿および外幣殿を造り替えよ」と記され、第1回式年遷宮が690年(持統天皇4年)に斎行されて以来、日本国の一大事業として今日に至るまで行われてきたのであります。
伝統ある神宮式年遷宮に内包されている神道の心こそが、常若(とこわか)と呼ばれる心であります。それは、全てのものを常に若く清らかな状態に保ち、物ごとを一カ所で止めず、心もよどませずに、永遠に循環させていく心の持ちようであります。
常若の心とは、まさに日本の四季折々の自然の循環の体現でもあり、神々の御心そのものでもあります。
自然に宿る神々と共に美しく生きる常若の心を後世へと伝えていくことが、誇りある「日本人の心」の継承でありましょう。

