次代を担うメンバーが
活躍するために

戸島耕二
株式会社増田医科器械 代表取締役会長兼社長

2024年は甲辰で、上昇し、勢いを増しながらさらに弾みをつけて成長する年と言われている。当社も流れに乗って14期連続成長を成し遂げるべく奮闘している。
今年も当社の理念である「個と全体の調和」の具体化に向けて手を打つ。個のメンバーはさまざまな家庭環境や経済状況、価値観を持っている。企業は多様なメンバーの力を結集して会社全体の成果につなげなければならない。そのためにはメンバーが心配事なく生き生きと前向きに活躍しなければならない。
そんな折、学校の奨学金の返済に月に7～8万円も充当している若いメンバーが少なからずいることを知った。日本全体では半数近くの社会人が奨学金を返済しているらしい。彼らの手取り額から考えるとかなりの負担である。これまでは当社の全メンバーに押しなべて、決算賞与や物価高騰支援金などの形で利益還元を行ってきた。このやり方ではこういう若いメンバー特有の問題を解決できない。次代を担うメンバーが経済面だけでキャリアを選択することには疑問を感じる。彼らにはやりがいがある充実したキャリアを歩んでほしい。私はこの際、他の経済的課題も含めて、解決に向けて制度設計をして今年度に実施する。「文化資金」という名目で、奨学金などの個人ローンを会社で肩代わりをする。次代を担うメンバーには心配事なく生き生きと前向きに活躍してほしい。