心身ともに健やかに

武田隆久
武田病院グループ 理事長

「心身ともに健やかに」は2023年度の京都ロータリークラブの会長方針とした言葉です。
長引いたコロナ禍で、感染して後遺症に悩む人や家族、仲の良い友人を失って精神的に不調を来している方の話をよく耳にします。一方で、新型コロナウイルスばかりに目がいって、その他の病気に対する予防や診断、治療がなおざりになっていることも現実にあります。そのような状況下で、心身ともに健康であることを維持するのは難しいのです。無病息災という言葉が「一病息災」や「多病息災」に代わることもあります。しかし、うまく病気をコントロールしながら心の健康を保つことは可能です。
病気をした際の治療は医療者側だけで行うものではありません。本人、そして家族や周りの人が一緒になって行うことで、初めて効果が期待できます。やはり大切なのは人とのつながりではないでしょうか。
病気になると誰もが不安になりますが、笑顔でいるだけでストレスが軽減され免疫力が高まります。身体の状態と心は相互に強く関係していることが分かります。
もちろん、体の健康については日ごろから生活習慣に気を付け、健康増進に取り組んでいただきたいと思います。
武田病院グループでは経営理念である「思いやりの心」の下、地域医療に貢献していけるよう今後も努力を続けてまいります。