未来との約束
- 2026元日 賛同企業代表者メッセージ -

「去年今年貫く棒の
如きもの」(虚子)
澤田昌人
京都精華大学 学長
ザイールという国(現在のコンゴ)が内戦で崩壊する直前、「国中がパニックになっているが…」とインタビューされた国民の一人は「われわれはずっとパニックの中に生きてきた」と反論していました。戦時に限らず世界中で人々は右往左往しつつ、幸運な人は未来を切り開くことができましたが、不運な人も少なからずいました。
生成AI(人工知能)や、人口の減少はこれまでの社会や生活が持続可能ではないことを示しています。VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)などと未来の不透明性が喧伝されていますが、古今東西先行きが透明でパニックにも陥らずに平穏に過ごすことのできる時代が普通だったのでしょうか?
私の大学の学生は、芸術、デザイン、マンガなどの表現領域で何かを生み出そうと、何かを求めて出口の見えない試行錯誤を日夜続けています。私にもそういう時代がありましたし、学生たちの深刻さには及びませんが今でも未来を模索しています。若い彼らは良い結果のみを求めているのでしょうが、模索の過程もそれに劣らず重要なはずです。
先の見えない現在を私たちが生きているということは、私たちの世界が成長途上であるということなのだと思います。戦慄と畏怖と期待に満ちた新しい時代を、青年期のように手探りで、目を見開いて息を詰めて歩んで行こうと思います。
京都精華大学
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