賛同企業代表者 文化人 対談シリーズ
経済面コラム

日々の暮らしに「善」を追求し、自らの意志で生きる時代へ

- 2024元日 賛同企業代表者メッセージ -

大垣守弘

格差社会の現実

大垣守弘
大垣書店グループ 代表取締役

新しい年を迎え、平和で希望に満ちた1年となることを願っております。
世界情勢は不安定で、紛争や貧困の問題があふれ、人やモノ、情報などが国境を越えて行き来し影響し合う現代において、経済や教育の分野での格差が顕著に拡大しています。
人や地域の不平等をなくし、子どもたちが夢を持ち、未来を開くためにわれわれにできることは何でしょうか。
本を読むことは知識や情報を手に入れる重要な手段の一つですが、全国の自治体のうち4分の1の地域で書店がなくなった現在、置かれた環境により本へのアクセス手段が限られ、平等に恩恵を得にくい面があります。
AI(人工知能)やチャットGPT(対話型AI)で簡単に答えが出せる今、その場限りの知識となってしまい、創造的に物事を考える習慣が失われつつあるのではないかと危惧しています。目の前のことのみを考えるのではなく、俯瞰的で継続的な捉え方を習慣づけ、先人の知恵や歴史的財産を次代に残し伝えるために活字は欠かせないツールであり、われわれが守り伝えていかなければならないものだと思っています。
都市部、地方関係なく平等な機会を享受できる社会を目指し、本や新聞を通じた教育や知識の普及によって持続可能な発展を達成し夢のある未来を築く努力が不可欠です。善意の連鎖が大きく広がる社会を築けるよう本年も真摯に取り組んでまいります。

大垣書店グループ

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Tel.075-468-1800 
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