新たな暮らしの実践へ
Practice of new life
- 2022元日 賛同企業代表者メッセージ -
共に生きる世界を
求めて
木越 渉
真宗大谷派 宗務総長
新型コロナウイルス感染症は、これまで当たり前としてきた日常を根底から覆すものでした。しかしながら、このような危機的状況にあっても、「お寺で仏法が聞きたい」というご門徒の篤い気持ちに応え、感染対策を行った上で、仏法聴聞の場が徐々に再開されつつあります。
思い返しますと、感染拡大によりパニックが起こり、マスク獲得のため、長い列ができるほどでした。最初は自分が感染しないための行動でしたが、次第に「自他を守る」ことがマスクの目的であることを知り、変化が起こりました。仏教でいう「慈悲心」が課題となった日々であったかと思います。
真宗大谷派は「同朋社会」の実現を目指し、日々歩みを進めております。それは自分だけではなく、どこまでも「他者と共に」を課題とし、「共に生きる世界を求める」、大きな仕事であるといえます。
仏のはたらきである「十方衆生の救済」とは、「隣の方の幸せがなければ、自らの幸せもあろうはずがない」、つまり「共なる救済」ということを私どもに示し、命のつながりと命が持つ使命、命自体の持つ意味を教えてくださる大願であるといえるのではないでしょうか。
厳しい現実を抱える中であるからこそ、いよいよこの、「共に生きる」ということを大切な課題として受け止めてまいりたいと思います。
真宗大谷派(東本願寺)
京都市下京区烏丸通七条上ル
Tel.075-371-9181
https://www.higashihonganji.or.jp/