京を「想い」、
明日に向かってできること

彦野大輔
日本たばこ産業株式会社 北関西支社長

かつて京都には「たばこ王」がいました。明治の実業家としてその名をはせた村井吉兵衛です。文明開化という変化に富んだ時代において、斬新な発想力と画期的なグローバル展開により、吉兵衛のたばこは国内外で人気を博したといいます。
そして100年を経た今、彼の軌跡は「長楽館」に見ることができます。当初は吉兵衛の別邸として建築されましたが、変革の時代を生きたさまざまな賓客をおもてなしする迎賓館としての顔も持ち合わせたといいます。かの伊藤博文は来訪の折、感動のあまり「この館に遊ばば、其の楽しみやけだし長へなり」と詠んだそうです。嗜好品を通じて人々の安らぎに寄り添った「たばこ王」のおもてなし精神をそこに見ることができるかもしれません。
私たちは再び先の見えない変革の時代を生きています。価値観の多様化によって嗜好品の在り方は変わりました。「withコロナ」にあって「おもてなし」の作法もまた、変化しました。しかし、変わらず大切なことは変化と向き合い、常にお客さまとともに歩むことです。
私たちJTはこれまで、時代の変化に合わせた喫煙スタイルやマナーを提案してきました。今、本当に求められていることは何か。常にお客さまに寄り添うことができているか。その「想い」を胸に、これからも歩んでまいります。