「現在をたがやし、
未来をはぐくむ」

瀧井傳一
タキイ種苗株式会社 代表取締役社長

私たちが毎日食する野菜や癒やしを与えてくれる美しい花。種苗業はその源である種を扱うことを生業としています。
当社は、「タネから始まる無限の創造性を活かし、世界の人々にとって新しい期待と感動にあふれる、健康的で豊かな生活の実現に寄与する」ことをミッションに掲げています。新しい種＝品種の開発は、10年先の未来に何が求められ、世の中に受け入れられるのかを想像し、伝統的な育種技術と最先端の分子生物学を融合して取り組みます。また、夢のある新品種を創出し、気候変動が加速する中、その種を安定的に生産・供給し続けることが、持続可能な経済と社会の実現に向け、当社が果たすべき社会的責任であると信じています。
農業は、自然と向き合い、地道な仕事を積み重ねることで豊穣を得る営みであり、日本人の精神性や文化を育む上で大きな役割を果たしてきました。情報にあふれ、スピードが優先され、不確実な時代にこそ、日本人の心が以前にも増して重要になるのではないでしょうか。私たちが創造する種は、農業のスタイルがどのように変わっても、野菜や花に関わる多くの人々に付加価値を提案できる存在であり続けたいと思います。豊かな食文化と潤いのある生活の実現のために、豊富な遺伝資源と確かな技術、そして農業への深い愛情をもって、「withコロナ」「アフターコロナ」時代もタキイは「現在」を耕し、「未来」を育んでまいります。