「心を存し、其の性を
養ふは、天に事ふ」

伊藤敏彦
株式会社きんでん京都支店 常務執行役員支店長

希望ある明るい時代が始まる期待の中、新型コロナウイルスによる感染症拡大が終息することなく、全人類が困窮し、多くの方々が感染症に苦しんでいます。なかでも、他界された方におかれてはご冥福を祈るばかりであります。
長年、人類は幾多の苦難を英知にて克服してまいりました。近年のグローバル化で情報があふれ、人間関係が希薄化する現代社会においては、無責任な情報や言動による経済・地域社会への悪影響を制御することは容易ではなく、さらに混乱に拍車を掛け、社会不安が広がっています。このように社会情勢が混乱し先行きが不透明な時こそ、周りに流されず「心を存し、其の性を養ふは、天に事ふ」、すなわち、自分の本心を持ち続け、その心を養い育て道理を大切にすることであります。また、先人の尊い教えを知り、己を捨て、他を思いやる「利他の心」が重要な時でもあります。その心を養える、悠久の歴史、伝統、文化を有する京都は混迷する時代の迷い人にとり、先人の心を享受する地であり「心を存し、其の性を養ふ」地でもあります。当地の一日本人としてさらなる先人の奥深さを知り、自己研鑽に取り組み、希望ある明るい未来の実現に向け、微力ながら努めてまいりたく思いを深めております。
新型コロナウイルス感染症の終息と、皆さまのますますのご健勝、ご多幸をご祈念申し上げます。