日本人の忘れもの 知恵会議  ~未来を拓く京都の集い~

「忘」・書=森 清範 清水寺貫主 
写真=中田 昭

瀬良知也

グローカルストア宣言

瀬良知也
株式会社ジェイアール西日本伊勢丹 代表取締役社長
瀬良知也

昨年ジェイアール京都伊勢丹は、開店20周年を迎えることができました。年々国内外の観光客が増し、大勢の人々で賑わう京都駅ビル。その中で20周年ならではの催しを開催し、おかげさまで多くのお客さまにご来店いただくことができました。
20周年を機に、私たちは「真のグローカルストア」を目指すことを宣言しました。世界で活躍する京都の女性による「茶の湯」をテーマにしたプロジェクトや、季節を楽しみつくす京都の文化に根ざしながら、お客さまとともに作り上げていく新しいブランド「TEBACO(テバコ)」など、世界を代表する街、京都でその感性と価値(ローカル)を見つめ、京都が認める世界基準の価値(グローバル)を取り入れた新しい創造への挑戦を始めました。昨年弊社では、京都で100年以上続く老舗を中心とした39社の当代、次世代の方々へのインタビューBOOK『京都の習わし そして人とつなぐもの』を刊行しました。皆さまに共通するのが、京都にある「習わし」。それは「受け継いできた伝統や文化に新しい風が吹き、人がつなぐもの」でした。
今年、弊社は21年目を迎えます。歴史の深い京都では、つかまり立ちから歩き出せた子どものようなものですが、京都の「習わし」を大切にしながら、皆さまにご満足いただける真のグローカルストアを目指してまいります。

株式会社 ジェイアール西日本伊勢丹
京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町/Tel.075-352-1111㈹
http://www.wjr-isetan.co.jp/
湯淺圭一

日本人の心

湯淺圭一
ジーク株式会社 代表取締役社長
湯淺圭一

平安貴族をはじめ、古来より日本人は自分の庭を造るように、自然との関わり合いを大事にしてきました。自然への畏敬と同時に自然への思いを込めて接していたのだと思います。穏やかな日本の四季が育んだ独自の文化は、合理性をも包み込んだ調和が生み出したものでもあります。
それは自然だけではなく、人への接し方にも表れています。情緒や情念といったものは、まさに日本人の心に関する部分であり、それが人をも動かす原動力だったのだと思います。日本文化の独自の発展性も、情緒や優しさといったものがベースとなり、大きく寄与してきたのではないでしょうか。
『草枕』の冒頭に「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される」の有名な一文がありますが、理性と情念の葛藤が描かれていると思います。洋の東西や価値観の違いはありますが、日本人は両方のバランスをとるのではなく、合理的な部分はうまく包み込み、文化を育んできたのだと思います。もちろん、合理性は大事ではありますが、人の心と心を結ぶ「情」の大切さは、国や時代を問わず変わることがないと思います。
いま一度、古来よりあった日本的情緒や優しさといった特性を見つめ直す必要があるように思います。

ジーク株式会社
京都市南区吉祥院新田弐ノ段町33/Tel.075-681-0511㈹
http://www.zycc.co.jp/
大井清之助

水と生命(いのち)の
未来を守る

大井清之助
サントリー酒類株式会社 京都支店 支店長
大井清之助

平素はサントリーグループ商品をご愛飲いただき、誠にありがとうございます。サントリーグループの事業は、かけがえのない自然の恵みを受け、創業以来成長を続けてまいりました。中でも「水」は弊社の事業にとって最も大切な資源であり、水を守り、大切に使い、そして良質な水を自然に還していくことは私どもの責務であります。
「水と生きる SUNTORY」は、まさにこのことをお約束した弊社のコーポレートメッセージです。良質な地下水の保全を目的に、全国20カ所の「天然水の森」で森林整備活動を行っています。また、次世代の子どもたちに受け継いでいく教育プログラム「水育」など、自然の恵みを10年先、100年先につないでいく活動を行っています。京都では、京都ブルワリーの水源涵養エリアにあたる「天然水の森 きょうと西山」などで森林整備活動を実施しています。一昨年からは、お得意さまと一緒になって森に入り、共に汗をかきながら枝打ちなどを行い、良質な天然水を守り育む活動を始めました。
「人と自然と響きあう」。弊社の企業理念を私たち一人一人が実践し、かけがえのない自然の恵みを次世代にしっかりと受け継いでいくこと。そしてその思いを、高い品質・おいしい製品として市場にお届けし、一人でも多くのお客さまにお喜びいただくことが、自然への恩返しだと考えています。

サントリー酒類株式会社
京都支店=京都市下京区四条通烏丸東入ル長刀鉾町8 京都三井ビル8階/Tel.075-256-1133
http://www.suntory.co.jp/
佐々木喜一

「志共育」元年

佐々木喜一
成基コミュニティグループ 代表兼CEO
佐々木喜一

昨年、成基コミュニティグループはおかげさまで創立55周年を迎えました。社会や教育環境が大きく変化する中、私どもをご支持いただきました皆さまに厚く御礼申し上げます。
新しい出発にあたり、弊社はコーポレートアイデンティティー(CI)、シンボルマークを一新いたしました。「未来をつくる人をつくる」をコーポレートスローガンとして、既存の教育事業のみにとどまらない、新しい価値を提供する企業体になることを宣言いたしました。
そのよりどころとなるのは、創立50周年時に制定した「成基100年構想」です。この中で「世界中の人々を幸せにする人財輩出機関日本一」の実現を掲げています。
その柱となるのが、新年度より本格的に展開いたします「志共育」です。私が構成メンバーの一員である安倍内閣直轄の教育再生実行会議では、未来を担う子どもたちのためにさまざまな提言をしてまいりました。その中で最も実現すべきは「高い志をもった人財の育成」です。「何のために自分は生きるのか」、それを明確にした行動をしていく能力こそが、これからの社会で必要とされる力であると思います。これを実現するプログラムが「志共育」なのです。
私どもは、この「志共育」を世界中に広げることで「人づくりを通して良い世の中を創る」という“志”をあらためて掲げるとともに、「志共育」を私自身の人生における集大成とするべく、日々邁進してまいります。

成基コミュニティグループ
京都市中京区烏丸通二条上ル蒔絵屋町265-2 SCGビル/Tel.075-256-8800
http://www.seiki.co.jp/
垣内永次

「思考展開」を
未来へ受け継ぐ

垣内永次
株式会社SCREENホールディングス 取締役社長 CEO
垣内永次

SCREENグループのルーツである石田旭山印刷所(現株式会社写真化学)の創業は、明治元(1868)年。京都の地で歴史を重ねて150年になります。昭和18(1943)年に大日本スクリーン製造として独立して以来、現状に甘んじず、常に思考を巡らせ新しい事業や製品の創造に果敢に挑む「思考展開」を創業の精神とし、自分たちの得意とする独自の技術を究め、多様化させながら製造装置ビジネスを展開してまいりました。その事業範囲は、印刷からエレクトロニクス、エネルギー、ライフサイエンスなどへと広がり、今では数々の世界トップシェア製品を有し、海外売上比率が80%を超えるグローバルな製造装置メーカーへと成長を続けています。そして、2014年に大日本スクリーン製造からSCREENホールディングスへと社名変更し、会社体制を一新したのも、持続的成長を遂行するための大きな変革でした。
当社には、三つの核となる技術「画像処理」「表面処理」「直接描画」があり、社会の動きや技術の流れを見ながら、新技術・新製品・新事業の創出を行い、お客さまの「プロセスイノベーション」に貢献し続けています。
これからも、当社の成長を質・量ともに引き上げ、ステークホルダーの皆さまの期待に応えるべく、積極的にチャレンジしてまいります。

株式会社 SCREENホールディングス
京都市上京区堀川通寺之内上る四丁目天神北町1番地の1/Tel.075-414-7111
http://www.screen.co.jp/
続木 創

「量」より「質」

続木 創
株式会社進々堂 代表取締役社長
続木 創

私ども進々堂も、パン京都の街角に海外からのお客さまが溢れています。その恩恵は私どものお店にも及んでおり、数字を見る限り観光客の増加は私どもにはありがたい追い風ではあります。が、一方でレストランの大切な常連さんの足が遠のく現象も一部のお店で見られ、社員たちに遠来のお客さまをおもてなしする大切さを説きつつも、本当にこれでいいのかと少し複雑な思いもしています。
また、会社近くに外国人向けの宿泊施設が増え、以前はなかったタバコの吸い殻やゴミのポイ捨てが路上に目立ち始めました。私自身ゴミ拾いをしながら出勤するのが日常になり、「観光公害」や「ヤミ民泊」のような新語を身近に感じてしまう今日この頃です。京都の魅力が呼んだ大勢のお客さまが京都の魅力を減衰させるという皮肉なパラドクス。「これはちょっとおかしいぞ」と誰もが感じ始めているのではないでしょうか。
京都はやはり「量」より「質」の街であるべきです。また京都の真の魅力は、その恵まれた観光資源にのみあるのではなく、そこで暮らす人々が営む日常生活の豊かさ、上質さにこそあるべきというのが、この「日本人の忘れもの 知恵会議」の理念と理解しています。
造りを通して京都に住む人々の豊かで健やかな食生活に貢献できるよう、今年も精進いたします。

株式会社 進々堂
京都市中京区竹屋町通寺町東入る藤木町33/Tel.075-221-0056
http://www.shinshindo.jp/
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