思い描く、未来へ
drawing the future of tomorrow
- 2020元日 賛同企業代表者メッセージ -
日本の少子化
福田 健
福田金属箔粉工業株式会社 代表取締役会長
弊社は1700(元禄13)年の創業以来、非鉄金属の箔と粉の製造販売に携わってきました。その前半は伝統産業用金銀箔が主体でしたが、現在は、車両用部品や、IT製品の素材としての金属箔粉を提供する立場に変わり、5Gや電気自動車の時代に対応できるよう頑張っています。
弊社の歴代当主はおのおの、10人近くの子がありました。これはその時代、乳幼児の死亡率が極めて高く、事業承継が容易でなかったことを反映しています。少子化が進む最近の日本では99%を超える確率で赤ん坊は成人するといわれています。生物界では、1個の成体が産む卵の数は、卵が成体へ育つ確率に反比例します。これが、人にも当てはまるのでしょう。
さらに、植木鉢の花木は、水を制限する方が早く花を付けます。生物は環境が厳しくなるほど寿命が短くなるので、早く子孫を残すように対応します。日本人の場合、近頃はほとんど年中エアコンのお世話になっています。日本人の生活環境が劇的に安楽な方向に変わったことを意味します。寿命は長くなり、第一子出生時の親の年齢は、ここ数十年の間に10歳近く、高くなっています。
日本の少子化は生物学的必然性の結果のような気がします。これに対応するには、よほどの知恵を絞る必要があるのでしょう。
福田金属箔粉工業株式会社
京都市山科区西野山中臣町20番地
Tel.075-581-2161
https://www.fukuda-kyoto.co.jp