時代の変化とともに

吉野孝士
日本たばこ産業株式会社 北関西支社長

祇園祭創始1150年を記念し、「こんちきジーズ」プロジェクトが昨年発足されました。祇園祭の理念を再認識し、その価値を広く発信するとともに、祇園祭から学んだことを基に持続可能な社会を考える。そして、これからの千年に向けた暮らし方や心のあり方について議論し、SDGs（持続可能な開発目標）をアップデートすることを目的とする取り組みです。これに私たちJTも参加し産官学一体となり議論してきました。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」という方丈記の最初の一文。これは移りゆくもののはかなさだけではなく、形を変えながらも時代を超えて残るものが表現されています。元は疫病の流行を鎮めるための祭事であった祇園祭が、時代に合わせながら今日まで引き継がれていること、そして持続可能な都市である京都のあり方にも通じるのではないでしょうか。
たばこ文化も同様に、元は神事祭祀に使われた植物が、キセルや葉巻などの嗜好品として親しまれるようになり、その在り方を時代とともに変化させてきました。そして今では紙巻きたばこに比べ、においが低減された加熱式たばこというスタイルも出現しています。
祇園祭が今日まで引き継がれてきたように、JTもたばこ文化の継承者として、歴史からたばこの価値を再認識し、吸う方、吸われない方が心地よく共存できる社会を目指し2020年も邁進してまいります。