「橘」の学園から
生まれる若い力

日比野 英子
京都橘大学 学長

明けましておめでとうございます。お正月の家庭の光景として、こたつの上のミカンや鏡餅の橙といった柑橘類はなじみ深いものです。私どもの学園名にある「橘」は日本固有の柑橘類で、常緑の葉から「永遠」を例える喜ばしい植物とされてきました。本学園は京都御所の西側を発祥の地としており、紫宸殿の「右近の橘」から命名されました。現在では大学は山科に、中学校・高等学校は伏見に、こども園は滋賀県草津市にありますが、若い人を自立した有為な人材に育成するという建学の精神は常緑のごとく元気に息づいています。
京都橘大学は社会に開かれた大学として、地域連携活動を教育研究に多く取り入れ、学内外での学びの成果を地域社会へ還元する実践的学習を展開しています。学生は、地域の歴史文化の研究、観光、地域産業の振興、子育て支援、発達支援、子どもや高齢者の健康支援・生活支援、防災などのテーマを掲げて、地域での活動にいそしんでいます。2021年には、情報工学系を含む3学部の新設を構想しており、IT教育・研究も開始します。学生たちはやがて世に出て、みずみずしい果実のように、社会に滋養と活力をもたらす働き手となってくれると信じています。「橘」から生まれる若い力にご期待ください。
皆さまにとって健康と繁栄の年となりますように、お祈り申し上げます。