「次代を切り拓くために」

土井伸宏
株式会社京都銀行 頭取

新たな技術が新たなサービスを生み出す一方、人口減少や高齢化、産業構造の大きな変化など、既存の枠組みのみでは容易に解決できない課題が私たちの前に横たわっています。京都銀行は従来より、このような難局に対してひるむことなく社会全体の成長の機会と捉え、地域の皆さまとともに道を拓いてまいりました。
戦後復興期の京都は、事業を営む方々に充分な資金が行き渡らない事態に直面しておりました。私どもは産業振興と新産業勃興を金融面で後押しすることで、数多くの京都企業の成長に伴走することができました。また、バブル崩壊後の金融変革・再編期には、永年培ってきた健全性が積極的な広域展開を可能とし、新たなお客さまと出会い、つながりを広げてまいりました。そして今、そのつながりを生かしたM&A（企業の合併・買収）や事業承継コンサルティングのほか、証券仲介や信託など、伝統的な銀行業務の枠にとどまらないコンサルティングも行っています。
地域やお客さまが抱える悩みや課題は時代とともに変化していきます。ただ、その課題に応えることができなければ存続できない、ということは変わりません。京都銀行が歩んできた道は、お客さまの課題に真摯に向き合い、真正面から応えてきた歴史でございます。これからも、私どもは変化を恐れず、地域の皆さまとともによりよい明日を創ってまいります。