思い描く、未来へ
drawing the future of tomorrow
- 2020元日 賛同企業代表者メッセージ -
「謙虚」と「寛容」
福山隆夫
京都駅ビル開発株式会社 代表取締役社長
京都は桓武天皇が長岡京から遷都して以来、明治維新に至るまでの長きにわたり日本の都として政治・経済・文化の中心として栄えてきたが、同時にアジア大陸などとの交流の結節点として国際都市の機能を果たしてきたと考えられる。この長い歴史を振り返れば、海外から多種多様な秀でた能力を持った多くの人や文物がこの京都の地に集積することで、新たな文化を綿々と生み出し続ける一因となったのではないか。その結果、文化芸術などが幅広く浸透・享受され、時には日常の暮らしにも息づいてきたと考える。例えば、中国や朝鮮半島から日本に渡来した音楽と日本古来の歌や質素な舞である神楽などが一つに溶け合った「雅楽」、また中国大陸をはじめ全国各地から持ち込まれたさまざまな野菜や種が次第に根付き、京都の土地に合った京野菜となり育つようになったことなどがあげられる。
このように新しい文化芸術・芸能や食文化が生まれる土壌を持った京都とは、全ての人や考えをリスペクトする謙虚さと、それらを排斥することなく絶えず認め合い享受する寛容さを兼ね備えた特性が生み出した都市でもあるといえる。これからも京都がさらなる発展を遂げるためにも、特性として持っている「謙虚」と「寛容」の精神を忘れず、大切に維持していくことが価値あることだと私は考えている。
京都駅ビル開発株式会社
京都市下京区塩小路通烏丸西入 新京都センタービル8階
Tel.075-361-4394
https://www.kyoto-station-building.co.jp/