おいしさで世界を笑顔に

福永晃三
株式会社フクナガ 代表取締役会長

英国のブランドであるリプトンと提携して88年、京都で食の道を歩んでまいりました。京都は本物が分かる町であります。そして世界の方々が訪れる魅力的な観光地でもあるため、現在、海外からのお客さまに数多く来店いただいています。政府はインバウンド客を2020年に4千万人、2030年には6千万人を目標にしていますが、当社は食を通じてお客さまの思い出に残るおもてなしを実践してまいります。
食は文化として、文化芸術基本法に明文化されました。これは時代の大転換だと思っています。京都は茶道に始まり、生活文化を極めた町でもあります。季節を取り入れ、器を楽しんでいただくことが大切なことです。世界の人々に少しでも本物の京都を感じていただければ幸いです。
そして、食を提供するのは人であります。社会は効率化が進み、AI（人工知能）技術も発展してきました。しかしお客さまの心に寄り添った接客は、そのような技術では実現できない温かさを持っています。京都のおもてなしは、気配り、心配りがあるからこそ、心を通わせることができ、人を笑顔にすることができます。
時代も平成から新たな元号になりますが、当社は今後も世界の人々に笑顔を与えられる会社として、邁進してまいります。