自然と文化に恵まれた
京都、そして日本

福井正憲
株式会社福寿園 代表取締役会長

京都を中心として発展してきた文化、そして四季のある日本は、世界基準で世界一と自負して私は「地球旅」を50年間続けてきました。兼高かおるさんが150カ国を旅されたのに憧れ、北は北極に近いスバルバル諸島から、南は南極大陸まで旅し、昨年世界150カ国に到達しました。　地球旅の話をすると、どこの国が良かったかとよく聞かれます。素直に「日本です、京都です」と言いたいのですが、どんな国でもそれぞれ素晴らしいと言えます。しかしそれでは答えにならないので、とりあえず「南極大陸ですかね」と言っておく。ペンギンと氷の世界で、夏の天気の良い日は日光浴ができ、白い氷の間に透き通った海と空の青が広がり、全てが静止している、クリスタルでクリーンなサイレントの世界だからです。
しかし、それにも増して本当に素晴らしいのは、地球の自然と人間文化が協調している日本であり、京都だと思います。サミュエル・ハンチントンは「文明の衝突」で八つの文明を挙げていますが、一国一文明は日本文明だけですし、アインシュタインは将来世界人類の盟主は日本だと言ったと書かれた文章を読んだことがあります。千年前に女性が源氏物語を生み、西欧の印象派より昔に浮世絵を生み、イタリアオペラと同じ時期に歌舞伎を生んでいる日本、そして四季折々の大自然に包まれ、火山や温泉まである素晴らしい国、日本を、世界の人々のために守り、より良く育てたいものです。