賛同企業代表者 文化人 対談シリーズ
経済面コラム 未来を思い描く

未来へ受け継ぐ
〜次世代のメッセージ〜

inherit to the future

- 2019元日 賛同企業代表者メッセージ -

清水卓智

日本人が継承すべき
三つの伝統精神

清水卓智
株式会社PHP研究所 代表取締役社長

弊社の創設者・松下幸之助は思想家としての一面がありました。日本について思索を深めた松下は、1982年に『人間を考える 第二巻日本の伝統精神・日本と日本人について』を上梓しています。
本書で松下が主張したのは、戦後日本の復興発展が成されたのは、「衆知を集める」「主座を保つ」「和を貴ぶ」の三つの伝統精神がその要因にあったということです。
「衆知を集める」は、明治政府の五箇条の御誓文にその精神が表され、「和を貴ぶ」は十七条憲法に「和をもって貴しとなす」と記され、ともに日本人が総意を大切にする国民性であることを示しています。また「主座を保つ」の意は、日本は外国の文化を日本流にうまく咀嚼して、自らを失わず自らの文化と成し得る特性を言います。松下は、こうした日本人の伝統を継承してこそ、日本はより一層世界の発展に貢献できる、と述べていました。
オリンピックや万国博覧会を控え、日本がますます注目を浴びている今こそ、松下が述べたように、日本の伝統精神をしっかりと継承していくべきではないでしょうか。
弊社は現在、出版事業・人材教育事業を中心に活動しておりますが、日本人の伝統精神を自社にも生かし、また世に訴えつつ、各々の事業に邁進してまいります。皆さま方には、引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。

株式会社 PHP研究所

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