賛同企業代表者 文化人 対談シリーズ
経済面コラム 未来を思い描く

未来へ受け継ぐ
〜次世代のメッセージ〜

inherit to the future

- 2019元日 賛同企業代表者メッセージ -

湯淺圭一

「日本人の忘れもの」

湯淺圭一
ジーク株式会社 代表取締役社長

仏教伝来から約1500年が経ちます。インド、中国、朝鮮を経て美術工芸、建築、生活習慣に至るまで多くの分野にその影響は及んでいます。
いま日本の将来で最も危惧されているのは少子高齢化だといわれています。福祉政策だけで人口が増えるとは思えません。欧米では多くの移民を受け入れてきました。戦前の日本においても豊かさを求め、諸外国へ移住した歴史があります。移民政策は、豊かになった先進国としての責務でもあるかと思います。
少子高齢化は避けられない問題です。宗教や思想の違う異国の人を受け入れるには相応の時間と努力がかかるものと思われます。かつて、移住に際し、日本人も多くの苦難や偏見を受けてきました。2世、3世の代に至って、それらは克服され今日の社会が築かれることになりました。
異国に馴染むには長い年月を要します。寛容の精神で接することが大事ではないかと思います。
仏教の伝来にも見られるように、異国のものを広く受け入れ、平和に共存し、やがては同化させ、さらには独自の文化にまで昇華させることは日本人の特質でもあったと思います。
時間こそが解決してくれるのではと思っています。

ジーク株式会社

京都市南区吉祥院新田弐ノ段町33
Tel.075-681-0511㈹ 
http://www.zycc.co.jp/