賛同企業代表者 文化人 対談シリーズ
経済面コラム 未来を思い描く

未来へ受け継ぐ
〜次世代のメッセージ〜

inherit to the future

- 2019元日 賛同企業代表者メッセージ -

大倉治彦

挑戦と創造への意気を
関西から

大倉治彦
月桂冠株式会社 代表取締役社長

関西は「日本一の酒どころ」であり、日本酒の出荷量は全国の半分を占めています。酒どころの地域的な広がりは、フランスワインの大産地、ボルドーにも匹敵する規模に及びます。私どもの京都・伏見は、日本酒主産地の一翼を担っていますが、江戸期には内陸という地理的条件から、旅人や地元の人たちに商う地の酒の産地でした。明治期からは、酒造りに科学技術を導入して品質を高め、鉄道輸送により全国に販路を拓き急成長します。他の産地を凌駕しようと早期に研究所を創設し、洋式簿記を導入して経営の近代化を進めるなど、伏見の酒造家は挑戦と創造の意気に満ちあふれ、明治期からの大躍進を実現させました。
日本酒は今や世界で「SAKE」として認知され、その消費も高まっています。関西国際空港を通じて、多くのインバウンド(訪日旅行)のお客さまをお迎えしており、各地の酒蔵を探訪されるのもお馴染みの光景となりました。私どもの月桂冠大倉記念館にも多数の旅行者がお見えになり、酒を産み出す風土に関心を寄せられ、それがアウトバウンドでの人気(輸出や海外生産による酒の現地消費)にもつながっています。
東京五輪、大阪万博に向け、日本の社会は活気づこうとしています。酒どころ関西から挑戦と創造の意気を呼び起こし、先人の志の高さを思い起こしながら歩を進めていきます。

月桂冠株式会社

京都市伏見区南浜町247番地
Tel.075-623-2001 
http://www.gekkeikan.co.jp/