悠久の都で未来を拓く

北尾和彦
京都薬品工業株式会社 代表取締役社長

京都薬品工業は1901（明治34）年創業の黒染用の工業薬品や石鹼を製造していた「京都製薬合資会社」を前身とし、終戦直後の1946年に「優良医薬品の創製を通じ、人々の健康と福祉に貢献する」という経営理念の下、創業されました。爾来、「小粒でもピリリとした味のある製薬会社を」と、主に病院向けの医療用医薬品の製造と研究開発を中心に新薬創製に夢をかけてきました。
特に京都は、風光明媚な土地柄と1200年の歴史・文化を持ち、またアカデミアも多く発明、特に創薬には最も適した環境を有しています。
弊社の社是は「和親協力・誠実報恩」ですが、革新的新薬を創製するという仕事において、発想、アイデアの創造には、おのおのの個が輝き、個性が他の個性を生かすという調和が大切です。そして発想、アイデアが創出されたら、それを開発して新薬にしていくためには同じ方向にベクトルを合わせ、多くの人々や他の製薬企業と協力することが必要です。
私どもが供給する医薬品と、それを服用される患者さんは「一期一会」です。患者さんがそのお薬を服用されて、「このお薬のお蔭で命が助かった」ということを一人でも多くの患者さんから聞くことが私どもの大きな喜びです。小規模な会社ですが、創業者の経営理念を忘れず、今年も革新的新薬や独創的製剤の創製を通じ、報恩してまいりますのでよろしくお願いいたします。