「不易と流行」
地域社会の繁栄に向けて

土井伸宏
株式会社京都銀行 頭取

ここ数年は、ＩｏＴ（モノのインターネット）、ＡＩ（人工知能）が飛躍的な発展を遂げております。金融業界も例外ではなく、金融サービスと情報技術が融合したフィンテックにより、従来の垣根を越えたサービスが可能となってきています。平成という時代が終わりを告げ、間もなく新たな時代の幕開けとなる今は、まさに過渡期ともいえ、事業を持続可能なものとするために今まで以上に多くの取り組みが求められます。
そのような時代の中、私ども京都銀行も新たな取り組みとして、銀行・証券・信託のサービスをワンストップでお客さまに提供できるビジネスモデルを創出し、お客さまにソリューションを提供する機会を最大限確保するための聖域なき改革（生産性革新）を進めています。
一方、私どもが創業間もない頃から取り組み続けている創業支援は、進取の気性に富む多くの京都企業と伴走する機会を得るものとなっております。今、新たな金融スキームを立ち上げ、さらに多くの京都企業の羽ばたきのお手伝いをさせていただこうとしています。
これらの異なる二つの取り組みの底流にあるのは、「地域社会の繁栄に奉仕する」という経営理念の実践にほかなりません。原点を忘れることなく、不易流行の取り組みを行う。伝統と先端技術が融合する京都で、私どもも怠ることなく研鑽に努め、お客さまの期待に応える銀行であり続けることを目指してまいります。