賛同企業代表者 文化人 対談シリーズ
経済面コラム 未来を思い描く

未来へ受け継ぐ
〜次世代のメッセージ〜

inherit to the future

- 2019元日 賛同企業代表者メッセージ -

喜田眞司

企業市民として、
社会に開かれた存在に

喜田眞司
株式会社石田大成社 代表取締役社長

石田大成社創業の地である京都本社は、平等院鳳凰堂を造営した藤原頼道の邸宅であった高陽院跡の一角にあります。往時は広大な敷地の中に二つの池と四季の庭を配した寝殿造りの大邸宅で、「駒競行幸絵巻」には1024(万寿元)年に後一条天皇行幸の様子が描かれ、摂政や関白を務めた最高位の公家の優雅な暮らしぶりを今に伝えています。
1988年の本社ビル建設工事に先立ち、京都市埋蔵文化財研究所が発掘調査を行い、庭園の貴重な遺構の一部が発見されました。発掘された景石を使ってビルの屋上に庭園の一部を復元。玄関脇に高陽院の由緒書きの案内板を設置、リーフレットを作製して市民や観光客に庭園を公開し、喜んでいただいています。
当社は、2016年に創業100周年を迎えました。昨年には経営体制を一新し、「ITP」をブランド名に制定。IはIdeas、TはTechnology、PはPeopleと意味付けました。IとTは、祖業である印刷業を核に各種メディア・マニュアル編集・作成やWebサイト構築、多言語翻訳など多様な分野に業務拡大を進める原動力としてきたものです。そしてPには、クライアントや社員だけでなく地域社会とそこに暮らす人々に親しまれ、愛される企業を目指すという決意を込めました。高陽院の庭園復元と公開はそのささやかな試みですが、企業市民として常に地域社会に開かれた存在でありたいと願っています。

株式会社 石田大成社

京都市中京区丸太町通小川西入
Tel.075-211-9111 
https://isis.itp.co.jp/