「言霊の幸はふ国」多くの日本人が
血の通った言葉を忘れた
- 味方 健
- 能役者
◉みかた・けん
1932年、京都市生まれ。能役者、観世流シテ方。重要無形文化財(能楽)保持者。博士(文学)。観世寿夫記念法政大学能楽賞、京都市文化芸術協会賞、京都府文化賞功労賞を受賞。京都市文化功労者。能の舞台に意欲的に取り組む一方、研究者と演技者を結ぶパイプ作りに努力し続ける。著書に『能の理念と作品』、共著に『能・狂言辞典』など。
寺と門前町で参詣者を手厚く歓迎
忘れたくない信仰通じた人々の絆
- 森 清範
- 清水寺貫主
◉もり・せいはん
1940年、京都市生まれ。15歳で清水寺貫主大西良慶のもと得度、入寺。花園大卒業後、真福寺住職などを歴任。88年、清水寺貫主・北法相宗管長に就任。現在、全国清水寺ネットワーク会議代表、文人連盟会長。著書に『見える命 見えないいのち』『こころの幸』など多数。
こころに響かなくなった。
語りが意味不明の音声に変質
- 山折哲雄
- 宗教学者
◉やまおり・てつお
1931年、米国生まれ。岩手県出身。東北大大学院文学研究科博士課程修了。「宗教と現代社会」を終生のテーマとし、幅広いジャンルにわたり作品を発表。国立歴史民俗博物館教授、国際日本文化研究センター所長などを歴任。専攻は宗教学・思想史。『愛欲の精神史』で和辻哲郎文化賞を受賞。著書は『近代日本人の宗教意識』など多数。