日本人の忘れもの 知恵会議  ~未来を拓く京都の集い~

世界中から必要とされ、期待される企業へ

山田義仁
オムロン株式会社 代表取締役社長 CEO
山田義仁

新年明けましておめでとうございます。
私どもオムロンは、創業以来、京都の地に支えられ、世の先駆けとなって新たな事業に挑戦する「ベンチャースピリット」で事業を展開してきました。さらに、社会の変化をいち早く捉え、ソーシャルニーズを創造することで、産業、健康、モビリティ、社会インフラ、環境分野など、多方面において、事業を通じて社会の発展に貢献してまいりました。
現在の世の中は、人工知能(AI)やあらゆるものがインターネットにつながる「モノのインターネット(IoT)」などの技術革新により、変化の速度を増しています。車の自動運転やロボットと人が一緒に働く世界など、一昔前までは遠い未来のことと考えられていた世界は、既に現実になりつつあります。そして、これらの技術革新をはじめとして、より良い世界に向けたさまざまな分野でオムロンの技術が貢献しようとしています。
世の中が変化するとき、そこには必ず新たな社会的課題が生まれます。オムロンは、これから先も世の中の変化をいち早く捉え、社会的課題の解決を起点として、数々の世界的なイノベーションを生み出し、事業を通じて社会の発展と人々の生活の向上に貢献していきたいと思います。そして、「世界中の人々からその存在を必要とされ、期待される企業」となることを目指してまいります。

オムロン株式会社
京都市下京区塩小路通堀川東入/Tel.075-344-7100
http://www.omron.co.jp/

「おせっかい精神」と「進取の気性」

小西池 透
大阪ガス株式会社 理事 京滋地区総支配人
小西池 透

大阪ガスグループは創業以来110年以上にわたり、お客さまの暮らしやビジネスをより良いものとすることを目指し、都市ガスの新たな用途の開発とさまざまな分野への事業領域の拡大に努めてきました。その原動力は、良い意味での「おせっかい精神」と「進取の気性」でありました。「おせっかい精神」とは、「お客さまのためにもっとお役に立つことはできないか」を考え積極的に行動すること。「進取の気性」とは、既存の枠組みにとらわれずに新しい物事にチャレンジする姿勢です。
この二つのスピリットは、先輩社員たちから引き継いできたDNAであるとともに、地域に根差した企業活動を通じて、地域の皆さまによって育まれてきたものでもあります。その意味では、京都企業がお客さまや社会のお役に立てるよう、伝統を大切にしながらも外部からの情報や人材を積極的に呼び込み、自ら進んでイノベーションを追い求めてきた歴史と相重なるものがあると思います。
大阪ガスグループを取り巻く環境は、自由化に伴う競争の激化など大きな転換点を迎えています。そういった中にあって、地元京都の経済界を始め、自治体や大学・研究機関などとの緊密な連携の下、「おせっかい精神」と「進取の気性」をより一層発揮し、将来にわたる地域社会の持続的な発展に貢献していきたいと考えています。

大阪ガス株式会社
京都市下京区中堂寺粟田町93番地/Tel.075-315-8678
http://www.osakagas.co.jp

地元を知り地元から学ぶ

大塚直樹
アサヒビール株式会社 京滋統括支社 支社長
大塚直樹

本年、「アサヒ スーパードライ」はおかげさまで発売30周年を迎えます。スーパードライは品質のさらなる向上はもちろんのこと、発売30周年を中核に据え、お客さまに向けて新たな価値を引き続き提供していきたいと考えております。
弊社では鉾町の一員として祇園祭に関わり、さらに京都新聞の啓発キャンペーン「こころのわ」への参画などを通して地域社会への貢献も続けております。
また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のゴールドパートナー(ビール&ワイン)である弊社は、3年後の開催に向け、国際観光都市京都においてもその気運を醸成していくような取り組みを実施していきたいと考えております。地元を知り、地元から新たな学びを得ることで、地元の皆さま方との絆がより強いものになると考えるからです。
グローバルな競争の中で生き残っていくためには、企業価値を高めることが非常に重要になってきます。そのためには、まず顧客価値を高めなければいけません。お客さまに必要とされる商品や技術を提供し、地域社会の全ての皆さまから信頼を獲得するかけがえのない存在になれるように、本年も日々の活動に邁進していきます。

アサヒビール株式会社
京滋統括支社=京都市下京区水銀屋町612 四条烏丸ビル8階/Tel.075-212-6300
http://www.asahibeer.co.jp/

京都経済と地域社会の発展のために

白波瀬 誠
京都中央信用金庫 理事長
白波瀬 誠

京都には、歴史に裏打ちされた確かな実力を持つ創業100年以上の業歴を誇る企業が多数あります。悠久の時の中で競い合い、環境の変化に柔軟に対応していく中で培われた知識や技術は、何ものにも代えられない京都の財産です。一方、古くから「学生の街」としてさまざまな学術研究機関が集まったこの地では、革新的な発想と技術を取り入れることで成功を収められた企業も多数存在しています。「伝統と革新が同時に存在する街」、ここに京都の持つ潜在能力を見ることができると思います。過去からの伝統に新しい発想・技術を加え、ビジネスを生み出していくことが京都独自の大きな力を発揮する原動力になると考えます。
京都を基盤とする当金庫では、地方創生に金融機関の役割を果たすことが使命であると考えています。当金庫の掲げる「On Your Side~一緒がうれしい~」のスローガンには、お客さまの良きパートナーとして常に地域に寄り添い、共通の目標や夢に向かって共に歩んでいく思いを込めています。お客さまのさまざまな経営課題の共有、解決のお手伝いを通じて企業活動に貢献するとともに、伝統の継承や文化を育むCSR活動にも積極的に取り組み、地域振興のお手伝いを通して今後も京都経済と社会の発展に貢献してまいります。

京都中央信用金庫
京都市下京区四条通室町東入函谷鉾町91番地/Tel.075-223-2525
http://www.chushin.co.jp/

京都企業の未来に向けて

土井伸宏
株式会社京都銀行 頭取
土井伸宏

京都の企業は、戦後の荒廃の中にあっても明日への希望や夢を力に変えて、経営者と従業員が互いに手を取り合って幾多の苦難を乗り越え、その後の成長の道を歩んでまいりました。京都産業の歴史を回顧するとき、名もなき先人が工夫に工夫を重ねて創出した技術や製品の数々との出合いがあり、ひたむきな努力こそが、京都企業の成長の源泉であり大きな誇りでもあることに気付きます。
いま私たちの身の回りには、便利なものがあふれています。ところがその一方で、生活の豊かさ故にか、将来の夢に向かって努力を重ねる一途な姿勢や心構えが、私たちの心のどこかで失われつつあるようにも感じられます。それだけに努力を尊ぶ価値観を、いま一度大切にしたいと思います。
産業界では、目を見張るようなテクノロジーの進歩によって、かつては想像できなかった製品やサービスが次々と世に送り出されています。そう遠くない未来、私たちの生活様式はさらに大きく変容していることでしょうが、そこでも京都企業がその技術力や独創力に磨きをかけて、時代の先導役としての存在感をなお発揮していることを期待します。
そのためにも、当行は、未来の創造に果敢に挑戦し夢に向かって努力を重ねる地元企業の皆さまに寄り添い、これからも力強くサポートしてまいります。

株式会社 京都銀行
本店=京都市下京区烏丸通松原上る薬師前町700/Tel.075-361-2211
http://www.kyotobank.co.jp/

京都アルティズム

中西浩一
株式会社オンリー 代表取締役会長兼社長
中西浩一

弊社は、この京都という地でテーラーとして事業を始めさせていただきました。
流行り廃りに流されることなく、一つ一つ丁寧なものづくりを心掛け、お客さまから永く愛され続けること。真にお客さまにご満足いただけるよう、バーゲンをせず、始めから適正な価格で、正直に商売をさせていただくこと。そして、スーツを着る方をスマートに格好良くしたい、気軽に買いやすいスーツショップを作りたいという思いを胸に歩んでまいりました。
しかし、弊社は、昨年設立40周年を迎えたばかりです。京都における「商売」の時間軸の中では、ほんの一瞬を駆け抜けさせていただいたに過ぎないと思っております。
京都には、長い歴史があり、それは独自性のある本物しか評価されないという凛とした価値観に繋がっています。また、その価値観が根底にありながらも、しなやかに変化を受容するという伝統も息づいています。
弊社は、「京都アルティズム」という、「京都のアルティザン(職人)」と「システム」と「イズム(思想)」を融合させた造語を掲げております。京都発信の“スーツ屋”として、この町が持つ文化、価値観に恥じぬよう、本年もさまざまな革新に挑戦し、“ほかにないもの”をご提供できるよう精進してまいる所存です。

株式会社 オンリー
京都市下京区松原通烏丸西入ル玉津島町303/Tel.075-354-4129
http://www.only.co.jp/