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「不眠症と睡眠薬」
正しく薬を使えば心配無用
三幸会うずまさクリニック 院長
多賀 千明 氏

三幸会うずまさクリニック 院長 多賀 千明 氏

 不眠の原因は。

 生活リズムの乱れ、ストレス、うつ病などの心の病気、身体の病気、薬・カフェインなどの刺激物に起因する場合もあります。「眠ろうとしても眠れない」という不眠体験は誰もが持っています。「長期間にわたり夜間の不眠が続く」「日中に精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する」この二つが認められたときに不眠症と診断されます。日本人の5人に1人は不眠問題に悩み、成人の20人に1人が、医療機関から睡眠薬を処方されています。

 睡眠薬の種類は。

 脳の活動を抑えるGABAの働きを促す「ベンゾジアゼピン受容体作動薬」が一般的で、即効性があり、広く使われています。また睡眠リズムを整える「メラトニン受容体作動薬」があります。さらに副作用が少なく安全性が高い「オレキシン受容体拮抗(きっこう)薬」が2014年より使えるようになりましたが、現時点では薬価が高いのがデメリットです。依存性を心配される方もありますが、自分に合うものを選び、正しい使い方をすれば、それほど心配ありません。不眠の状態が改善してくれば、減薬や休薬することができます。その際は急にやめたりせずに、必ず医師の指導の下で行いましょう。

 気を付ける点は。

 睡眠時間にこだわる必要はありません。毎日同じ時間に起きてカーテンを開け、太陽光を浴びましょう。太陽光には体内時計を調整する働きがあり、光を浴びてから14時間以降に眠気が生じてきます。夜にスマホやパソコンの光を見すぎると体内時計が遅れて早起きがつらくなります。日中に眠気がある時は、午後3時までに30分以内の昼寝を取ります。寝室は眠る目的のみに使い、眠る前にアルコールやカフェインを取るのは避けましょう。ぬるめのお風呂に入り、1、2時間後に就寝するのが良いでしょう。

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