『“美”自分力発揮』2 健康美人・京都新聞 女性のための健康づくり応援キャンペーン/京都新聞


『“美”自分力発揮』2〜子宮筋腫〜 健康美人・京都新聞 女性のための健康づくり応援キャンペーン/京都新聞2021年7月25日掲載
京都産婦人科医会 事理 山口マタニティクリニック 院長 山口 裕之さんQ 子宮筋腫とはどんな病気ですか?
A 子宮筋腫は子宮の筋層から発生する良性腫瘍で、女性ホルモンであるエストロゲンの血中濃度が関わっていると考えられます。30〜40代に多く、日本人の3人に1人は筋腫があるといわれています。筋腫の種類は、最も多い子宮壁の内部にできる筋層内筋腫、子宮内膜の下にできて出血が多く不妊の原因になりやすい粘膜下筋腫、子宮外側の層の下にできる漿膜(しょうまく)下筋腫の三つです。筋腫ができると内膜の表面積が広くなるので、月経の量が増えます。それに伴って鉄欠乏性貧血になり、さらに貧血、動悸(どうき)や息切れ、目まい、倦怠(けんたい)感などを引き起こすことがあります。また子宮筋腫が増大すると、膀胱(ぼうこう)圧迫による頻尿や直腸圧迫による便秘、神経圧迫による腰痛・下半身痛や足のしびれなどが起こります。子宮の変形に伴って不妊症になったり、妊娠しても流産・早産の原因になることもあります。

痛みがなくても深刻な症状を引き起こす恐れ


Q 診断と治療は?
A 診断は問診・内診・超音波検査などを行います。また、子宮腺筋症や肉腫と鑑別するためMRI (磁気共鳴画像装置)検査を実施します。治療には薬物療法と手術があります。基本的には薬物を投与して女性ホルモンを低下させ、閉経状態をつくる偽閉経療法が主となりますが、エストロゲンの減少に伴う骨塩量の低下という副作用があるため、処方は6カ月以内にとどめます。症状が和らいだからといって治療をやめると再び筋腫が大きくなるので、まず薬物療法で筋腫を小さくし、手術で摘出するという症例が多いです。筋腫が増大したり、薬物療法でも出血や痛みが続くといった場合には手術をします。手術は筋腫のみ摘出する場合と子宮を全摘出する場合があり、状況に応じて選択します。大腿(だいたい)動脈からカテーテルを挿入して子宮動脈から塞栓(そくせん)物質を注入し、筋腫を壊死(えし)、縮小させる子宮動脈塞栓術という方法もあります。その場合、術後に粘膜下筋腫は帯下(たいげ)とともに自然に排出されます。

筋腫の場所や大きさによっては手術も必要


Q 普段から気を付けておきたいことは?
A 子宮筋腫は非常に多い良性腫瘍ですが、場所や大きさによっては日常生活の妨げになり得ます。筋腫の症状に限らず、気になる症状がある人は、ぜひ婦人科を早めに受診してください。検査は超音波検査なので苦痛もありません。特に不妊や流産、早産の原因にもなることがあるため、出産を考える方は一度診察を受けることをおすすめします。そのためにも、若いうちから婦人科のかかりつけ医を見つけておくとよいですね。最寄りのかかりつけ医を探す際には、ホームページ(※)を役立ててください。

婦人科のかかりつけ医を持っておくと安心


※1 京都産婦人科医会ホームページ(kyoaog.jp)で、最寄りの医療機関が調べられます。




子宮頚がん検診の流れ

京都市からのお知らせ「子宮頸がん検診について」



▲上に戻る
←HOMEに戻る



Copyright(c) The Kyoto Shimbun Co.,Ltd. All rights reserved.